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2014年12月

2014年12月 8日 (月)

「子供の声がうるさい」

 最近、「子どもの声がうるさい」と、裁判が起こされた報道がありました。このことについて少し考えるところがありました。先ず、子どもの声が騒音なのかどうかです。次に、訴えた人や、訴えられた保育所などの運営側の問題、そして大人の責任についてです。

 

 先ず、子どもの声は騒音なのかということですが、そもそも赤ちゃんの泣き声や子どもの大きな声は、本能として備わっている機能(声)であり、子どもに罪は全くありません。ドイツでは、最高裁で「子供の声は騒音ではない」という判決が出ているそうですが、同感です。ここから議論をスタートさせなければならないと思います。

 

 次に、提訴についてですが、訴えを起こした人がどうのこうのという個々の問題ではないと考えます。今の日本社会を見ていますと、子どもたちが生きる場所を狭められ、伸び伸びと遊べるスペースすら提供されていません。うるさいという理由だけで、大人社会が子供を締め出してしまっています。メディアもそれに加担し、結果として行政も批判を恐れて、問題が起きないように、臭いものには蓋式で、子供の声を抑えれば争いは起きないという事で、遊び場がなくなったり、お通夜のような保育園生活を子供に強いてしまっています。

 

 将来の日本を背負って立つ子供たちを育てる責任は大人たちすべてにあります。子供の元気に遊ぶ姿を見て、未来の日本に夢と希望が持てるような街づくりが必要です。確かに子供の声は大きいのですから、行政、企業は、地域で子育てができるような環境を大人社会が協力して作っていくべきで、争いごとにしてはなりません。子供から見たら、今の大人がどのように見えるでしょうか。考えなければなりません。何かしら、日本社会全体に基本的な母性や父性が欠けてきているように見えてなりません。

 

 今回のマスコミの報道はあまりにも断片的で、訴えを起こした人のことについて短絡的に「訴えを起こすのはいかがなものか」的な報道に見えました。メディアも、単に評論的な立場での物言いではなく、大人社会の責任ある立場の一員として、将来の日本を担っていく子供たちをどのように育てていくべきかを深く掘り下げて報道してほしいと思います。メディアも子育ての当事者なのです。メディアはそういう報道姿勢になっているのかと疑いたくなります。

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